サマービューティ便り

劇団Nadianneの主宰・役者の北島夏美のブログです。 お芝居のこと、日常のことを書いています。 劇団HPにもぜひ遊びにいらして下さい。

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『手をつないで 目を開けて』公演を振り返る(1)文章編

さて!
ついこの間だったのになんだか遠い昔の様な、
まだ稽古期間中なんじゃないかと変な気持ちな公演!
『手をつないで 目を開けて』公演を振り返ってみたいと思います。
本当に、楽しい公演でした。
超長いよ!お時間のある方だけどうぞv

★脚本
今回は、のぶさんが書く脚本のお手伝いをさせて頂きました。
具体的にはキャラクターの明確化とプロット(筋書き)立て、ですね。
そしてのぶさんが脚本を書き、読ませて貰って気づいた点を意見させて貰いました。
実際に私は作品を書いてはいないので、ほとんどのぶさんの脚本と言っていいと思います!
でも。。。完成までは大変でした。
実際に書いていたのぶさんの方がもちろん大変だったと思いますが、
出来上がるまでは、共同作業が上手くいくのか・・・不安でした。
出来上がってみると、二人の特徴の中間点にある様な作品になったかな、と思います。
振り返れば、脚本作成までが一番大変で、稽古は役で悩むことはあれど、楽しんでやれたと思います。

★ストーリーについて
あったか〜い、切ないお話だったと思います。
みんなが集まって影響しあったことで
現在を受け入れて少し前に進める・・・という内容でしたが、
それをお客さんによく感じ取って頂けた様でうれしかったです。
「判りやすかった」と言っていただけて、
それはよかったかな、と思います。
”手をつないで”は、身近な人に頼って
”目を開けて”は、目の前の物(=今)をしっかり見て、
という意味がこめられています。
そのままですが・・・。
作品が無難にまとまりすぎていた気がして、
後半のぶさんと「どうだろう・・・」って不安になったりもしましたが、
考えてみたら上手くまとまっていた作品など今までないので(苦笑)
上手くまとまった?だけ良かったじゃないかという話になり、二人で納得しました。

★共演者について
今回初共演の石原くんとりさちゃん。

石原くんは、中野という女子がすきそうな男性の役で良かったのでは?!と思います。
彼の人のよさが役にしっかり出ていて・・・本人は苦労されたんだと思いますが、
合ってるな〜と思っていました。
中野に対して私が演じる綾佳が
「変態」
というシーンは、大好きでした!(笑)

石原くんとは途中駅まで一緒に帰ることが多かったので、色々と話を聞けたのも良き稽古の思い出・・・。
女子達の中で、よく頑張ってくれましたわ^^(年上目線かよ!!)
最後の稽古をとっても淋しがっていたのがかわいかったです(ばらしちゃった、ごめんね!!)。

りさちゃんは、本当に無理なくアイドルで!まずそこがすごいわあ・・・と思っていました!
演出家から要求されたものをすぐモノにしていて
私もがんばらなきゃ・・・と思っていました。
りさちゃん演じた香純と私の演じた綾佳が二人でしゃべるシーンがあるのですが、
次第に仲良くなれて嬉しかったです!
一緒に歌うシーンもだんだん合ってきて嬉しかったなあ・・・。
あのね・・・見つめられると・・・ほんとにかわいいんですよ、この子は!!!(わかってるって!)
あと、稽古も終盤になるにつれて打ち解けてきてくれて、色々と面白発言も・・・素敵です(笑)

みっちゃん、ちーちゃんと姉妹役でした。

みっちゃんと仲が悪い役は初めて!
とっても新鮮でした。
姉妹役は3回目ですね^^
しかしみっちゃんは安定感があるし大人っぽいし・・・すごいなー・・・と思っていつも見ていました。
みっちゃんには、Nadianneのスタッフ仕事もいっぱい、いっぱいして貰っています!!
本当にみっちゃんなしでは公演出来ません。
忙しいのに沢山働いてくれて・・・しかも主役なのに!
どうもありがとう。
いつも感謝しています。

ちーちゃんとは、好き勝手にやってしまうというか...
安心感があります。
ちーちゃんは、いつも面白いことをして笑わせてくれますが、
本当に、今回の役・愛ちゃんの様に優しくて包容力がある人なのです。
ちーちゃんはみんなの衣装も小道具も車で運んでくれて、本当に感謝しています。
あ、キタジマも・・・運んでもらいました(笑)
稽古帰り、本番帰りも(苦笑)沢山話したねえ。
ありがとうございました!

そして、新田役のぶさん。
私はぜんぜん絡みがない役でしたが、
厳しい役を演じてました。
普段、のぶさんは人には厳しくないので〜難しい役だったと思います。
のぶさんがんばった!
でも何より、演出お疲れ様!
三部作、完結して本当におめでとう!


★私の演じた役・綾佳について
三人姉妹の特徴を考えている時に
「末っ子は甘えん坊」という設定を生かしてみたため、
家では素直に思ったことを言う子、というキャラクターになっています。
「最近不幸な役多いね。」
と言われたのですが、
自分では私の演じた綾佳はそんなに不幸ではないかな・・・と思います。
(確かにハッピーエンドではない役が3回続いてますけど!)
かわいそうですよね、婚約までした人が他の人を好きになっちゃうんですよ。

実は・・・納得がいかなかった台詞があります。
ラストシーンの台詞です。

「せーちゃんは優しいけん、自分からはよう言わんじゃろうから、うちが言うの。
うちがさよならって、せーちゃん楽にしてあげるんよ。」
これは、他の人に心が移っている恋人に、
綾佳から別れを告げるという台詞。
自分から別れを告げられない男子なんて、ちっとも優しい人ではない!!
他の人に心が移ってしまったことは、仕方がないことです。
けれど、それが原因で恋人を傷つけているのに、
自分から別れを告げられないって・・・なんて自分勝手な!
本当に相手を思うなら、きちんと自分から話をすべきです。
それを自分から機会を与えてあげるなんて、
なんて!なんて綾佳は優しいんだ!大人!(笑)
と思ってしまいました・・・^^;

でも、これはキタジマの考えであって・・・
綾佳は、「これがせーちゃんの優しさなんだ」と思えるくらい、
相手を愛していたんですね・・・だからこそ、出てきた言葉なのだと思います。
綾佳、いい子だなあ・・・わがままなとこあるけど・・・。

一番好きな台詞はパンフレットにも書きましたが
「手をつないで 目を開けて」
です。
毎回胸が一杯になっていました。

★ハーモニカ
そうそう・・・忘れていけないのが今回の私の相棒、
ハーモニカさんです!
初めてですよ、ラストシーンで一番緊張するお芝居って。
普段だったら一番緊張しているのは開演前で、
始まると徐々に落ち着いてくるのです。
しかし今回はシーンが進むごとに緊張するという
体験したことのない状態!!
たとえみんなが前半いかに上手く演技が出来ようが、
ミスったらぶち壊しになるラストシーン!!
ああ〜もう本当に緊張しました。

私のハーモニカ歴は。。。幼稚園と小学校低学年のころに良く吹いていたな、という印象です。
音楽の授業で習ったのだと思いますが、
歌の本を見てハーモニカで遊んでいた様な・・・
リコーダーより好きだったので、普通の人よりはちょっとは吹ける、くらいのレベルでした。
ほんとにね・・・空気の入れ方次第でいつ「プピー!」と変な音が出るか判らない楽器で・・・本当にひやひやしてました。
ミスもありましたが、何とか無事に吹けてヨカッタです。

では、次回は写真編です。