サマービューティ便り

劇団Nadianneの主宰・役者の北島夏美のブログです。 お芝居のこと、日常のことを書いています。 劇団HPにもぜひ遊びにいらして下さい。

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2019年に読んだ本

なんとなく、昨年読んだ本を、読んだ順に振り返ってみました。


読んだ本、観た劇、映画の記録はここ15年くらい?ずっとつけていて、本は読了したもののみ書いています。
興味のある方はお読みくださいー!

 

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1. ツバキ文具店  小川糸
本屋さんで見かけて、気になっていたので購入。
鎌倉の代筆屋さんのお話。
非常に好き。実際のお手紙の文面が載っているのも答え合わせの様で良かった。丁寧に生きてる感じがいい…

2. うつ病9段  先崎学
棋士先崎学さんのエッセイ。
3月のライオン』の将棋指導をされており、ある巻で解説がないな、お忙しいなと思っていたら、うつ病で療養されていたとのこと。
リアルな生活記でした。

3. キラキラ共和国 小川糸
ツバキ文具店の続編。再度文具店の世界に浸れる幸せ。
じんわり泣けます。
鎌倉散歩したくなる。

4. みかづき 森絵都
本屋さんで見かけて購入。
冬の旅行のお供に持っていった、親子三代“塾経営”の話。
まったくわからないジャンルの仕事でとても面白かった!

5. カエルの楽園 百田尚樹
父が貸してくれました。
メルヘンではなく、カエルの国をいつまでもアメリカに守ってもらえると思っている日本に例えた作品。
途中で比喩に気付き怖かった。

6. THE LAST GIRL ナディア・ムラド

「私を最後にするために 」という言葉が表紙に書いてありました。
ISに拉致された女性の話。住んでいた村がどういう風にISに襲撃されて、拉致されて、どんな風に被害にあって、どうやって逃げ延びたか。
同じ時代に生きて、これだけの目にあっている人がいるなんて…
辛いがこれを書いた勇気に。

7. 三島屋変調百物語四之続 三鬼 宮部みゆき
司書さんであるぴぃちゃんに勧められて読み始めたシリーズ。
この4巻目も非常に読み応えがあった!

タイトルにもなっている「三鬼」も相当でしたが「迷いの旅籠」がもう恐ろしくて、でも不思議な感動がありました。

8. 三島屋変調百物語伍之続 あやかし草紙 宮部みゆき
これは「開けずの間」がもう本当に震える怖さ。
私自身が子供の頃、幽霊が怖いと言ったら母が「一番怖いのは人間だよ」って言ったのを忘れられず覚えているのですが、それを痛烈に思い出しました。
きちんとちょっとハッピーエンド?になるお話も含まれているし、本の最後には主人公おちかへの意外な展開もあり、重い気持ちで読み終えるってことではないのですが、とにかく「開けずの間」の印象が強すぎる…。

9. 発現  阿部智里

八咫烏シリーズ”の阿部智里さんの新作ということで購入。
三島屋を続けて読んでちょっとホラーから離れたかったのになぜかこの「発現」もめちゃめちゃ怖かったです。ホラー…というわけではないのかもしれないけど。謎が解けるまでとても怖かった…。


10. ノースライト  横山秀夫
秀夫ファン待望の長編新作!
とても面白かったです。建築家が主人公で、とある家族に頼まれて建てた家が実際には誰も住んでいない…というミステリー。ブルーノ・タウトさんのことも本書で知りましたし、途中の胸が熱くなる展開も流石でした。


11. アラフォーになってようやく気づいたんだけど、私、たぶん向いてない、生きることに…メンタル編  甘木サカヱ
ツイッターで人気の「よく眠りたまに色々考える主婦」さんの初の紙書籍。
面白いエッセイでした!(ネット連載してた二世帯住宅の話もいつか紙で続き読みたい…)


12. 蜜蜂と遠雷 上  恩田陸
ピアノのコンテストの話とのことで、どんな話かと思っていたけれど
あまりにも本屋さんで推されていたので、文庫化を機に購入。
登場人物たちが魅力的で、コンテスト会場の熱や汗が伝わってくるような臨場感!

13. 蜜蜂と遠雷 下  恩田陸
非常に面白かったです!!
ええ、泣きました。

14. 絵物語 古事記  富安陽子

これまでも何度か挑戦して挫折した古事記。イラスト入りの優しそうな本だったので、読んでみました。非常にわかりやすく、面白く読めました。
途中何度か爆笑したんですが(笑)
神話、無茶苦茶だわ、展開が!


15. 82年生まれ、キム・ジヨン  チョ・ナムジュ
韓国で非常に話題になったと聞き、購入。
韓国の(ちょっと前の)事情がわかりとても興味深かったです。
作品に出てくる男女差別の話を職場の韓国人の人にさらっと聞いたら「そんなことないです」と言われてしまったので、地域性とか時代があるのかな?
これは読んでよかった作品。


16. マイストーリー  ミシェル・オバマ
オバマ元大統領の夫人であり、自身も様々な社会貢献活動をされているミシェルさんの自伝。
オバマさんが登場してから大統領になるまでの話も面白かったですが(選挙活動の裏側とか)黒人差別を感じつつも、学業で優秀な成績を収め、弁護士や州の職員などで活躍された、ミシェルさんの人生が素晴らしく、かっこ良いです。
健康に生きるためにアメリカの食を変えたい、と子供たちに食育する姿も納得。


17. 台湾の若者を知りたい  水野俊平
Nadianne公演で台湾人役をやるに当たり、読んだ本。
台湾の高校生などまさに若者の今がわかり、興味深かったです。
ジュニア新書だったので、読みやすかった。
高校生の朝、晩が外食が多かったり、ごはんは必ず温かい状態で食べるとか(冷ごはんは食べない)食事情も面白かった。
「日本人ははっきり断らない。行けるかも?と返事をして直前でいけないとか、嫌ならはっきり言ってほしい。」等、はっきり自分の意見を伝える台湾人とそうでない日本人との違いも。


18. 三島屋変調百物語六之続 黒武御神火御殿 宮部みゆき
三島屋読み過ぎな年ですが、発巻されたのだから仕方がないよね(笑)
仕方がないというか、続刊がありがたい。
ちょうど2019年に伊豆大島に行っていたので「黒武御神火御殿」はなんだかタイムリーに感じてしまった。「泣きぼくろ」が私としてはダントツ怖かったです…面白いんですけどね!

19. 父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。 ヤニス・バルファキス
本屋さんで気になっていたら、家にあったので(笑)読んでみた本。経済学者のヤニスさんが、娘に語るようにとても優しく経済の仕組みの話をしてくれる本。

特になぜ市場社会が生まれたのか、機械、工場の登場や具体的事例に基づくお金が回る仕組みなど、分かりやすく読みやすかった。

娘っていくつぐらい設定かしら。おそらくティーンエイジャー設定ではないかと思われるので、そのくらい向けに書いて貰って、やっと私が読めるレベルなのか。我の知能レベルよ! 


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 辛いけれど読んでよかったのは「THE LAST GIRL」ですかね…読んでから、IS関連のニュースの受け止め方も変わりました。


万人にオススメなのは「蜜蜂と遠雷」ですが私がお勧めなんてしなくても直木賞&本屋大賞ですからね。

割とメジャーな小説ばかり読んだ2019年でした!


今年も様々な本に出会って、色々な世界を楽しみたいなと思います。


みなさまもマイベスト昨年の一冊や、最近のお勧めなどあったら、教えてくださーい!