サマービューティ便り

劇団Nadianneの主宰・役者の北島夏美のブログです。 お芝居のこと、日常のことを書いています。 劇団HPにもぜひ遊びにいらして下さい。

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富の象徴、不幸をいざなう。

ダイヤモンド、毛皮、クロコダイル等々、沢山ありますが、
キタジマが古い映画でよく目にした
「女性にとっての富の象徴的存在」は
毛皮が多かったです。

映画『天使にラブソングを・・・』では、主人公デロリスはカジノのボスの愛人で、 プレゼントに毛皮のコートを貰って大喜び。しかし、彼の奥さんのお下がりだとわかって憤慨します。
彼は「毛皮=女が喜ぶもの と認識しているのです。

『キャバレー』では主人公サリーが毛皮のコートを貰ってこちらも大喜びしますが、
堕胎のためのお金を作るために、
コートを売ってしまいます。
子供をおろす事は恋人との別れを意味しており、
毛皮=高価なものを手放してまで別れを選んだ彼女の辛い選択を表しています。

『Guy and Dolls』では、踊り子アデレイドが
”Take back your mink”を歌い踊ります。 歌の中では、別れた恋人が今まで彼女にプレゼントした毛皮やアクセサリーを取り返しに来ますが
彼女は「Take back your mink!(あんたのミンク、返すわよ!)」と強く歌って彼を帰します。

こんな風に、「毛皮(ミンク)」は女性達の典型的な”富”や”喜ぶ贈り物”の象徴として使われていて
それと同時に不幸な結果をもたらすアイテムにも良く使われる事が面白いな、と思っていました。
いつかちょこっと使ってみたいなと思っていたので、
今回のお芝居『星のサロン』にちょこっと入れてみました。
自己満足!
お芝居を見たときにふと思い出してもらえたら、面白いかとおもいます。