サマービューティ便り

劇団Nadianneの主宰・役者の北島夏美のブログです。 お芝居のこと、日常のことを書いています。 劇団HPにもぜひ遊びにいらして下さい。

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劇中歌と小道具ご紹介!

※長いです。

さて、一昨日に公演写真を載せたので、
今日は歌と小道具の話。
『音楽劇 歌と心と大衆と』で私が歌わせて頂いた曲を紹介したいと思います。

写真は、私が使った小道具です。
見えにくいですが、カチューシャについた黄色いリボンが一番多く着けていたものです。
♪カチューシャの歌 当時、帝国劇場で「復活 というロシア文学の芝居を上演し、
その劇中歌として作られたそうです。
とても可愛らしい歌。当時大ヒットした曲らしいですよ。
私は今回の劇中ではコーラスで参加しています。
裏ではこのコーラスメンバーを「カチューシャ隊」と呼んでいました。

♪てるてる坊主
写真の中にある、ポシェットをつけて、てるてる坊主を持って歌いました。
「てるてる坊主」の曲は知っていましたが、思っていたより長い歌でした。
「てるてる坊主てる坊主、あーした天気にしておくれー」
で終わっている歌だと思っていたのです。 実は3番まであったのですね。
劇中で歌ったのは1番と3番。
なぜ2番が外されたかというと
「(もし晴れなかったらてるてる坊主の)首をチョンと切るぞ」
というちょっと残酷な歌詞が入っていたからとのこと。
子供の純粋さゆえの残酷さを感じる歌詞ですね!
ちなみに1番は晴れたら「金の鈴をあげよ」3番は私の願いを聞いたら「甘いお酒をたんと飲ましょ」
というものでした。 メロディに大きな変化がなくソロなので、 1番と3番で伴奏にアレンジをつけて頂きました。


♪砂山
「てるてる坊主」の後にすぐコーラスの3人娘が出てきて、4人で歌いました。
前奏の間にてるてる坊主をしまわなくてはおかしいので、
その為にポシェットを作りました。
赤に花柄のちょっとレトロな柄の布を選んだのですが、
かわいい柄ですごく気に入っています!
「砂山」は詩人北原白秋が新潟の子供達に作った歌で、
「(海の)向こうは佐渡よ」という歌詞が入っています。
砂浜で遊んでいた子供達が日が暮れてきたので帰ろうという歌。 情緒的で、とても好きになった曲です。

♪シャボン玉
こちらも有名な曲ですが、
作詞、野口雨情氏のお子さんが亡くなったのを投影された歌・・・とは知りませんでした。
切なく、綺麗な歌ですね。
歌の先生にアレンジを考えていただき、
1番は子供らしく、2番は大人目線で、
そして「かぜかぜ吹くな」の歌詞の部分はアカペラで歌いました。声を保つのがとても難しい歌でした。
少し落ち着いた感じを出したくて、
リボンではなく、水色のピンをつけています。(写真の水色の丸二つのもの)
フェルトで作ってビーズをつけて、ライトに当たって光ったら水のしずくの様に見えないかしらと思い、
小さなストーンもつけています。

♪肩たたき
「かあさん、お肩をたたききましょ〜♪」の、おなじみの曲。
しかし劇中では「まさか、ここで?!」というタイミングで歌われました(笑)
不倫発覚のシーンのあとです。
すごい・・・
ある意味テレビドラマにおけるCM的役割というか、
閑話休題、みたいな感じだったでしょうか。コーラスの3人娘と掛け合いで歌いました。ちなみにリボンはピンクのものに変えました。

♪雨降りお月
これはあんまり有名な曲ではないかもしれませんが、
私が子供の頃から大好きな曲でした。
小さい頃に母が良く歌ってくれていたのです。
今聞くと母の歌には口伝い故のアレンジがかなり掛かっていることがわかりましたが、 それもまた日本の田舎っぽくて好きです。
情緒的で、夜の情景が浮かぶとても綺麗な歌で、
舞台で歌わせてもらえてとても嬉しかったです。
元のキーで歌うと、けっこう高くて歌いにくいんですけどね。
3人娘と顔を見合わせながら、掛け合いで歌うのが楽しかったです。
舞台では歌いませんでしたがこの曲は更に「雲の蔭」という続編があり、
繋げて歌うことが出来るそうです。
こちらもとてもキレイ!

♪あの町この町
日本の昔ながらの童謡らしい歌です。
子供達が夕焼けの道を手を繋いで歩いているような歌で、
ふるさとを感じるような・・・かわいらしく暖かい歌です。
りぼんは赤をつけました。

♪タバコ屋の娘
本当は私が演じた平井英子が十代後半になってレコードを出し、ヒットした歌ですが、 劇中に無理やり入れられています(笑)
※劇中での時代、英子は12歳
もともと知っている歌だったので歌いにくくは無かったのですが、童謡の中で、私が歌う唯一の歌謡曲(流行歌)なので
声の使い方がすごく難しかったです。
童謡と同じ様に歌うか、歌謡曲から童謡への声の切り替えが上手く出来ればいいのですが、
まだまだ課題です。
デュエットする相手と小芝居しながら歌ったのが楽しかったです。
実はこの歌、ゲネ(リハーサル)で突然歌詞が出てこなくなり、 何度も歌っているのに・・・!と泣きそうになりました。
でもゲネで失敗したお陰で、本番では気にしてミスらなかったので良かったです。

♪アメフリ
「あめ雨 ふれふれ かあさんが〜♪」の歌です。
とってもかわいい歌!写真にある、ポシェットを身につけ、子供用の傘を持って歌いました。
もともと傘についていた針金に、雨のしずくをつけてあるところがポイントです(笑)
「ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン♪」というところが
地声と裏声の切り替わる部分の歌で
も〜とにかく出し辛くて困りました。
舞台で傘を振り回しながら歌っていると、 声の使い方が本当に難しくて・・・勉強になりました!

東京音頭
東京音頭中山晋平さんが作ったんだーと思うと、
本当にすごい作曲家さんだと実感します。
1番は歌手役の方のソロ、2番からみんなで歌います。
曲を入れず、アカペラと手拍子だけで歌ったのが
新鮮でした!

♪毬と殿様
お芝居のラストを飾った歌です。
私は知らない歌でしたが、テンポがよく、元気な歌です。
でもね・・・歌詞は参勤交代の苦労?を揶揄しているような
悲しくも面白いものです。
「1年経っても3年経っても戻れない」っていう歌詞でしたから。
1番は私が一人で歌わせていただき、2,3番を全員で歌いました。結構迫力があったのではないでしょうか。 私としては最後の歌、そして歌謡曲の後の歌という事で
声を出すのがちょっと大変でした。
でも歌っていて気持ちいい歌でした!

沢山童謡を歌わせて貰い、童謡のよさを改めて感じた舞台でもありました。
長文、読んでいただきありがとうございましたv