サマービューティ便り

劇団Nadianneの主宰・役者の北島夏美のブログです。 お芝居のこと、日常のことを書いています。 劇団HPにもぜひ遊びにいらして下さい。

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海とNadianneのサイパン旅行記(8)

3日目 2月6日(土)

この日もとてもいいお天気!
さわやかに朝が始まりました。


朝ごはんに買ってあったパンやクリームチーズ、牛乳にヨーグルト、コーヒー、紅茶!


私が持っているのはバナナケーキ!


ベランダ越しの海を眺めながらまったり朝食でした。

姫なふたり!


それから申し込んであった島内観光ツアーで
島の戦争跡地などをめぐりました。

私達は6年前、『万歳岬』というお芝居に出演させていただいていて、
その当時のことを思い出したり、
実際に現場を見て、様々なことを感じました。
それから、ちょっとどうでもいいことですけれど、
『万歳岬』のお芝居で私が履いていたスカートを
はいて観光してきました。
なんとなく、小さなこだわりで。
(ナレーション役だったので、現代の格好でした。
というか、スカート、6年前なのにまだ持ってたんかーい!)

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バンザイクリフ
美しい場所・・・ですね。


日本人が太平洋戦争末期に飛び降り自殺をしたことで有名な場所です。
海が・・・真っ赤に染まったとか。
ここに沢山の人が眠っています。

まず、沢山の慰霊碑の数に驚きました。
個人から、仲間達から、近親者から、お寺から、団体から・・・沢山の所が
慰霊碑を建てていました。
ここ2,3年くらいの間に建てられたものもあり、
「まだ終わっていないんだな・・・。」と感じました。

世界一深く、美しいマリアナ海溝
遺留品や遺骨を探しに何度サルベージをしても、
失敗に終わったそうです。

みっちゃんが撮ってくれていた写真。

右に建ててある物は、個人の方が建てた慰霊碑の1つです。


ガイドをしてくれたのは、68歳のおじさま!
バスの中でのマイクを通しての説明は聞き取るのが難しく、
必死で聞いていました(苦笑)

例えば
サイパン今は冬。乾期ね。いつもなら芝生、grass、は枯れてる。」
「ここは、サイパン島唯一のelementary school」
とか、たまに英語交じりで喋るので
聞き取れなかった早口の日本語なのか、
英語なのか判断に困りました。。。
というか、日本語で言ってくれたなら英語で言い直す必要なくない!?(笑)

更に「右側に・・・」とか説明してくれたも、バスの窓のガラスの傷・汚れがひどくて、
外ははっきり見えないという。。。
なんだか疲れました、バスの中!
(みっちゃんがさ!自分のブログで「詳しくはなつみさんのブログで」とか無茶振りするからさ!丁寧に書いたよ!)

それから、おじさんの言い方。
サイパンは、冬になると乾期で水不足。サイパンの奴ら、毎日水を買わなくてはいけない。」
奴らって・・・(笑)
「戦後焼け野原になったサイパンに、アメリカが常緑樹の種をまいた。
切っても切っても生えてくる。
何の役にも立たない。」
あれ?否定的?!
とか、言い回しが少し面白い時がありました。

けれど、バスを降りて案内して下さる説明は
とても・・・なんというか、
真に迫ったものがありました。

おじさんは、今でも日本とアメリカから毎年欠かさずに慰霊団が来ること、
アメリカと日本と、支配された国が違っていたから、同じチャモロ人でもグアムとサイパンでは歴史が違うこと、
北太平洋の激戦区で、日本政府が慰霊碑を建てたのはサイパンだけであること、
天皇・皇后両陛下が慰霊に来られたこと、
最後の戦場の状態など、
沢山の事をお話してくれました。

ラストコマンドポストにて。
崖の下の、白い建物が日本政府が建てた慰霊碑です。
お酒やお花が供えられていました。


写真、ほとんど撮ってません。。。
青空の下なのに、くらーい気持ちになってしまって。

ぐるぐると、色々なことが頭をめぐりました。
ほんの60年前に起きた出来事。
事実、ここで沢山の人たちが無念のうちに亡くなった。
恐怖と、悔しさと、悲しさと。

ガイドのおじさまは、毎日このガイドをして、
歴史を、戦争の悲劇を、伝えているんですね。

サイパンには産業がなく、どんどん人がアメリカに移住してしまい、
人口が減ってきていることを強く危惧されていることや、
イルカや鳥が寄り付かなくなったバードアイランドを目の辺りにして、
地球環境の悪化を実感している、との話も印象的でした。

バードアイランドをバックに!
やっとちょっと笑顔!




これで戦争のお話はおしまい。
サイパン旅行の話はつづきます。