サマービューティ便り

劇団Nadianneの主宰・役者の北島夏美のブログです。 お芝居のこと、日常のことを書いています。 劇団HPにもぜひ遊びにいらして下さい。

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宝塚月組公演『ON THE TOWN』を観てきた!

※置き去りブログですよ!!

今年初観劇はとっても楽しみにしていた、『ON THE TOWN』!!

まずは、ご卒業された愛希れいかちゃんの後任で、月組トップ娘役に就任した美園さくらちゃん。
私がひそかに応援してきたさくらちゃんのプレトップお披露目公演という所が、本当に楽しみで!!
さくらちゃんを堪能するぞー!という気持ちで、ワクワクしておりました。


そして、作品の『ON THET OWN』。
日本公開時の邦題は『踊る大育』。
ダイジェストで観たことがあったので「あのジーン・ケリーの映画をやるんだ!」というのもとっても楽しみでした。

ちなみに調べてみた所、アメリカでのミュージカルの初演は1944年(戦中)、映画公開は1949年(戦後4年)って......驚きますね。
今回は初演のミュージカル版のストーリー、楽曲に沿ったものらしいです。
(そして上演の際のアダプテーションが一切出来ないという条件つきらしい.....汗)


(2階6列目!けっこう近かったです)

やっぱり、幕開きから主題歌が良いです!
馴染みやすいメロディで、そして楽しい気持ちになる曲ですね。
水兵さん達がさわやかで素敵!

ストーリーは
ニューヨークで1日の余暇を与えられた海軍水兵三人が、女性たちと出会って別れるお話.....(ざっくり)

メインは、主人公ゲイビーが、ポスターになっていた新進の女優アイヴィに会いたい!と彼女を探し回るお話で、それに友人二人チップとオジーが協力していくうちに、彼らもパートナーを見つける、そして最後は別れの時間が.....という感じですね。

そもそもストーリーはあまりないのですが、幻想のダンスがもうこれでもかというほど沢山あります。演出の方がパンフレットに「アート作品」と書かれていましたが、そういう趣がありますね。

昔のミュージカルって感じです!
なので、ストーリーというより、スターさん達を満喫しました


始めに港のシーンからメインの三人組、ゲイビー・珠城りょう(たまきち)、チップ・暁千星(ありちゃん)、オジー風間柚乃(おだちん)の三人が出て来て.....

びっくりしたよね。
おだちんの男らしさに.....!!

えっ、あんなに男(役)居た?!っていう。
もう見かけが完成されている.....!
『All for One』の時はまだ少年?青年?だったのに、もう男性だった.....
完成が早い!
(男役さんに対して少年とか青年とか男とかもうそこはスルーしてください)
すっごいオラオラ系オーラ。
三人のキャラクターがはっきりしていて、すごくいい。

ニューヨーク観光に行くぞ!と乗った地下鉄でさっそくアイヴィのポスターを見つけ、運命を感じるゲイビー。
そしてさっそく幻想場面が。
早い(笑)

幻想場面でアイヴィ(さくらちゃん)登場!
まー!!なんて美しい!お御脚!

結局三人でバラバラになり、ポスターに書かれたプロフィールを手がかりにアイヴィを探そう!ということに。
チップは観光したかったのだけれど、チップとオジーは戦場でゲイビーに助けて貰った恩があるみたい(突然の生々しさ)で、アイヴィ探しに参加。

ジーのおだちんが
「てやんでい!ゲイビー様のお通りだ」
とか言いながら
たまきちに女性へのアピールの指導をしちゃうのが面白い〜かわいい〜!(ここはアドリブだったみたいですねー!)

それぞれのシーンへ移りますが、
おだちんは博物館で人類学者のクレアと出会って肉食系同士ですぐに意気投合(笑)

そしてチップのありちゃん.....タクシー運転手のヒルディに出会って、強引に家に連れていかれてしまう(笑)
ありちゃん.....やばい。
これはハマっちゃうよー!!
バブみ」が魅力と言われる(バブみ笑)ありちゃんですが、バブみのかわいさとオラオラさが同居した役でほんと.....ほんと!!(オラみ、っていうらしいよ?笑)
初めはヒルディ(さち花さま)のアピールにタジタジだったのに、
途中ソファーに座って
「こっちに来なよ」
ってかわいく言った時には、私は座席から転げ落ちそうでしたっていうか落ちてた(は?)
暁千星から言われたい台詞オブザイヤー(は??)
それから別れの時間が近づくと
「別れるのが嫌だ」とか素直に言ってしまって。
かーわーいー!助けてー!
もちろんミュージカルらしいダンスや歌唱、弾ける笑顔も最高でしたよ!!

(このありちゃんの役が映画ではシナトラじゃん!と気付いてから映画が観たくて仕方ないです笑)

ヒルディ・白雪さち花さま.....
最っ高.....!
キャスト公開された時から楽しみで仕方なかったけど、
不良社員すぎてタクシー運転手の仕事をクビになるから、最後にイケメン乗せよー!
というスタートからぶっ飛んでるけれど、無理やりありちゃんを乗車させて、家に連れていくって(笑)
すごい(笑)
ニューヨークの女ってこんな感じなんですか?(違います)

さち花姉さんのナンバーもたくさんあって、どの歌も上手いし、歌詞がはっきり聞き取れて、これはさち花姉さんじゃないと出来ないなと思いました!
あとほんとさち花姉さんの脚美しすぎ.....
すべてにさすがの一言!


そして、初女役、クレアの蓮つかさくんですが、普段のれんつかはあんなに可愛いのに、女性の役になると、どちらかというと「美しい!」って感じになって驚きました。
声はめっちゃかわいい。
見た目に反してかなり肉食系な役なので「だから男役さんにやらせたのかな?」とも思いました。(男女とも肉食系なミュージカル!じゃないと1日での恋なんて進行しないよね?)
婚約者のピットキンに平気でワガママを通すのも、嫌みがなくかわいい。
約束は忘れるしオジー連れ込むしひどいけど(笑)
ピットキンは別のハッピーエンドが待ってて良かった


途中でやっと普通のさくらちゃん(幻想ではない)のシーン!
酔っぱらいの先生(夏月ちゃんうまい笑)から発声の指導を受けてしっかりがんばるアイヴィ。
三点倒立しながら発声練習をしている所に、ゲイビー登場。
この格好(倒立中)でよく気付いたね?の感じなんですけど、舞台で倒立させられて発声練習させられてるトップ娘役って今まで居た?!す、すごいことさせられてる
でも真面目にやりきるさくらちゃんがすごい.....しかもあんな短パンで!

二人は夜、再会する約束をするも、アイヴィは歌の先生にバイトに行かずにデートに行ったら、バイト首にするぞ!と言われてしまい(真っ当なご意見)、デートには行けなくなってしまいます。

デートをすっぽかされたゲイビーを励ますために、
チップ、オジーはそれぞれの彼女と一緒に、一晩中ゲイビーと飲み歩きます。
途中、アイヴィの歌の先生と再会し、アイヴィがどうやらお金のために如何わしい?お店で働いていると聞かされて、アイヴィに会いに走るゲイビー。

移動中、最後のとっても長い幻想シーン(なぜかゲイビーとアイヴィのプロレスの様なバトルになっている)は
どんな心理でこの幻想やねんと思いながらも、水兵さんの服を着たきりだったたまきちがシースルー風の服でアイヴィと戦い?ダンスしていて、
アイヴィはアイヴィでこれまた水着?くらいの露出の格好で、スゴいです。。。
スタイル良いし、見ちゃうよね。

やはりスターさんを楽しむのが正解なのかもしれない!

チップ、オジーのそれぞれのカップルがもうすぐ別れなくてはならないというさみしい歌を歌ったり、
最後にピットキンがなぜか逮捕するぞー!という展開があったり(ピットキンさんはそんな権限は持っていません)、
アイヴィがセクシーな格好でダンスしていて、結局どんなお店だったんだろ…ってなったり、
まあバタバタしますが、内容はもうどうでもいい感じに…(苦笑)

3カップルが別れを告げて、水兵3人が船に戻って終わりです。(あらすじ書く気ないのか!)

フィナーレは、ありちゃん、おだちん中心のかわいいストンプ風ラインダンスに、
さくらちゃん中心のダンスシーン(かわいい)、男役のシーン、デュエットダンスとあって、あっという間でした。

たまきちが「広いこの世界で君と出会えたのさ 神様が奇跡起こした」と歌う曲が、
多幸感にあふれていて、たまきちの温かさが目いっぱい出ていて、
幸せの余韻が長引く良い歌でした。
原題は『Lucky to be me」というらしいですね。オリジナル歌詞も素敵!


お話としても役柄としても、『雨に唄えば』の方が二人に合っていたな…とは思いましたが、
水兵さん3人がそれぞれかわいかったのが、楽しかったです!
今後はもっとたまきちとさくらちゃんのお芝居が観たいな♪